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一般審査基準(QCストーリー以外の活動事例)
審査項目審査要素点数
I.有効性 アプローチや手法の有効性(Effectiveness)
  • 改善目標の達成や問題解決に顕著な効果が見られるか?
  • 使用手法はこの改善事例に有効であったか?
推進事例→
  • 施設にあった推進事例であるか?
10点
II.重要性 医療の質、病院サービスの質との関連でみたテーマや成果の重要性(Relevance)
  • 多くの病院が直面している課題に取り組んでいるか?
  • 医療や病院サービスにとって重要性の高い課題に取り組んでいるか?
10点
III.斬新さ アプローチや手法の斬新さ(Innovation)
  • 独自に開発した手法であるか?
  • 日本の医療界ではあまり普及していない方法で、今後普及が期待される方法か?
10点
IV.実証性 実証性(Fact/Evidence-based)
  • 思いつきや願望のレベルではなく、事実やデータを重視しているか?
  • 事実やデータに説得力があるか?
10点
V.表現性 事例発表の表現性(Presentation)
  • 理解しやすい発表であったか?
  • スライド、OHPなど見やすかったか?
  • 発表者と補助者の呼吸はあっていたか?
10点

※QCストーリーに則った活動 審査基準の全国調査 集計結果報告

日頃QCサークルがいろいろな知恵と工夫を凝らし、また苦労してきた改善活動に対して経営者・管理者・推進者またはQCサークル自身が評価をすることは、活動にPDCAをあてはめ着実なものとするためにも、さらに活動そのものをより活発で自主的・継続的なものとしていくためにもひじょうに重要な役割をもっています。
当協議会ではその評価について、QCサークル活動を既に行っていると思われる全国の病院に対して調査をおこないましたので、その結果を報告します。一例として参考にしてください。

対  象:QCサークル活動を既に導入・実践していると思われる全国の79病院に書面で調査協力の依頼をおこないました。
調査方法:各病院において開催される「QCサークル発表大会」等で使用されている審査基準書を1部郵送提出いただくこととしました。
提 出 数:29病院(回答率36.7%)
集  計:審査基準書を提出していただいたすべての病院では、QCストーリーの各ステップ(手順)毎に目を設定されていました。しかし、項目の細部では各病院ともさまざまな表現を用い設定されていましたので、比較的似通った内容を親和的にまとめる作業を行い、その代表的なものを抽出し、該当数をチェックすることとしました。
※ ちなみに調査した結果、審査基準書の提出のあったほとんどの病院では「問題解決型」の審査基準のみであり、「問題解決型」「課題達成型」の2通りを有しているのはわずか4病院のみでした。
審査基準:@集計結果を用いて、QCストーリーの各ステップ毎に該当数の多かった2〜4要素程度を取り上げ、審査基準書をまとめてみると次頁の表のようになりました。これは、『第2回フォーラム 医療の改善活動』における“QCストーリーに則った改善事例発表”で優秀賞を決める際の審査基準として実際に使用したのものです。
A「課題達成型」の審査基準については、「問題解決型」を基本としつつ課題達成型QCストーリーで特有な「課題の明確化」「方策の立案」そして「最適策の追究と実施」というステップで審査要素を変える必要がありましたので、4病院から提出いただいた課題達成型審査基準書並びに『QCサークルのための課題達成型QCストーリー』テキスト(日科技連出版社)を参考に、抜粋しまとめてみました。

QCストーリーに則った活動事例(問題解決型)審査基準
テーマの選定
  • テーマ選定の為の位置付けや評価をしたか(上司方針・部署方針は苦慮したか)?
  • テーマ選定理由は明確か?説得力はあるか?
  • 活動計画が立てられ,役割分担が明確か?
10点
現状把握
  • データを取る目的がはっきりしているか?
  • データの分析・考察は十分か(層別されあらゆる角度からみられているか)?
  • 問題の度合い(悪さ加減)が明確になってるか?
10点
目標の設定
  • 目標設定のプロセスと根拠は明確で、説得力があるか?
  • 目標設定は具体的か(数値化されているか)?
10点
要因の解析
  • 現状把握と結びついた要因解析になっているか?
  • 要因を十分に洗い出して、事実・データで真の要因を究明しているか?
10点
対策の立案と実施
  • 要因と結びついた対策か?
  • アイデアに富んでいるか
  • 5W1Hなどで対策の実施は徹底されているか?
10点
効果の確認
  • 目標に対しての達成度合いは十分か(達成されたか)?
  • 現状把握と同じ尺度(期間・方法)で計られているか?
  • 有効形態・無効形態・波及効果も把握されたか?
10点
標準化と管理の定着
  • 5W1Hで確実に維持・管理できる標準化が行なわれているか?
  • 教育訓練が徹底され、関係者にも周知徹底されているか?
10点
反省と今後の進め方
  • 良かった点・悪かった点を反省し、今後の残された問題を明確に把握してるか?
  • 今後の計画が具体的で明確に立てられているか?
10点
発表の方法
  • 要点が明確に強調され、分かりやすく工夫されいているか?
  • 時間内に要領よく発表したか?
  • OHP、プロジェクターなど、スクリーンは見やすかったか?
10点
その他
  • 適切なQC手法が使われているか?
  • 活動はたのしそうであるか?
  • 報文集は見やすかったか?
  • サークル全員で協力した活動か?
10点

QCストーリーに則った活動事例(課題達成型)審査基準(抜粋)
課題の明確化
  • 現在のレベルと要望レベル、およびそのギャップが客観的に把握されているか?
  • 攻め所は明確にされているか?
  • ありたい姿、理想像を具体的に明確にしているか?
10点
方策の立案
  • 方策案(アイデア)を十分に出し切っているか?
  • 実現性にとらわれず、効果のあると思われるものを評価し、選び出しているか?
10点
最適策の追求と実施
  • 効果の高いと思われる方策を実現性や経済性などで評価し、最適策を選び出しているか?
  • 予想される障害と悪影響、その事前防止策が検討されているか?
10点



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